この世は石の飲みあい

友人と話していて、子供のころありがちだった光景として、

少年A「オレ、この石飲めるよ」

少年B「じゃオレ、もっと大きいこっちの石飲めるよ」

少年A「それなら…  」

この手のくだらない石の飲みあい合戦は形こそ違っていても大人になってもいたるところに見ることができます。

私は大学生くらいのころにすでに、この手の石飲み合戦から除外してほしい気持ちがとても強くなってしまって、このありさまです。

私の好きな夏目漱石の「ぼっちゃん」にもそういう一場面があります。


親類 の もの から 西洋 製 の ナイフ を 貰っ て 奇麗 な 刃 を 日 に 翳し て、 友達 に 見せ て い たら、 一人 が 光る 事 は 光る が 切れ そう も ない と 云っ た。 切れ ぬ 事 が ある か、 何でも 切っ て みせる と 受け合っ た。 そん なら 君 の 指 を 切っ て みろ と 注文 し た から、 何だ 指 ぐらい この 通り だ と 右 の 手 の 親指 の 甲 をは す に 切り込ん だ。 幸 ナイフ が 小さい のと、 親指 の 骨 が 堅かっ た ので、 今 だに 親指 は 手 に 付い て いる。 しかし 創痕 は 死ぬ まで 消え ぬ。

夏目 漱石. 坊っちゃん (Kindle の位置No.20-23). . Kindle 版.


私も男ですから、この手の意地のはりかたをしたいという心の動きはまだ一部にあります。いまのテーマはいかに石の飲みあいを避けるかです。




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