なぜ2つの数の差は絶対値が同じなのか |5-3|=|3-5|=2

ある数の絶対値とはなにかというのは、ここではある数が負の数なら、単に正の数になるように符号を変えるだけとします。正の数はそのままです。
絶対値を数式で表すときは|-2|というように式を||で囲んで書くことになっています。

$$|5-3|=2$$

$$|3-5|=|-2|=2$$

したがって、|5-3|=|3-5|=2ですね。

どんな2つの数についてもこれは言えることなのでしょうか?

文字式で考えると、aとbという2つの数があって、|a-b|=|b-a|が言えるのかなというわけです。けっこう謎ですよね。

ここで、bをb=a+hとしてみたらどうなるでしょう。どんなbでもaを基準にしてそれに適切なhを足したものとして表すことができますね。

|a-b| = |a – (a + h)| = |-h|

|b-a| = |(a + h) – a| = |h|

おっと、|h| = |-h| なのは絶対値の定義から明らかですね。

文字式でそうなることが言えたのだから、どれでも2つの数について|a-b|=|b-a|だと言えそうです。

 




数の概念の拡張にもとなう物理学の発展

以前のエントリで、マイナスの数でさえ斬新な考え方であった時期が存在したことを書きましたが、さらに言えば、ゼロの発見も大発見であったわけで、そういう数とはこういうものという認識が広がるたびにそれにともなって、そういう斬新な数の概念を使えば我々が暮らすリアルな世の中のある法則がきれいに数式に乗るという歴史の繰り返しを見ることができます。(数とは何かとは深刻な問題で、ピタゴラスの時代なんかは無理数√2のせいで人が殺されています。)

例えば、私が知っている限り最新の数の概念でもっとも一般的な複素数は、虚数を含み虚数単位iは2乗すると-1になるという奇妙に感じられる性質を持っています。

では、なぜそんな虚数を数として認識するようになったかといえば、たとえば電磁波の振舞いは複素数を使えば驚くほどきれいに記述することができるからです。

でですよ、もし複素数からさらにもう一歩、数の概念が広がれば、たとえば、いろいろ人間の直感に反しているように感じられる量子力学なんかももっと納得する感じでビシッと決まるのかなぁとアマチュアとしては妄想します。




分数の足し算はなぜ通分してから分子を足すのか 2/3 + 3/5 = 19/15

通分とは、2つの分数(ここでは 2/3 と 3/5)のそれぞれの数としての値は保ったまま分母をそろえることをいいます(ここでは分母を15にそろえる)。

準備として、
$$\frac{5}{5} = 1$$

$$\frac{3}{3} = 1$$

という大前提があったうえで、ある数に1を×しても数としての値はもとのままです。

$$10 × 1 = 10 × \frac{5}{5}= 10$$
$$10 × 1 = 10 × \frac{3}{3} = 10$$

この仕組みを使って、数としての値を保ったまま分母を希望の数に変えることができます。

$$\frac{2}{3} = \frac{2}{3} × 1 = \frac{2}{3} × \frac{5}{5}= \frac{10}{15}$$

$$\frac{3}{5} = \frac{3}{5}×1 = \frac{3}{5} × \frac{3}{3}= \frac{9}{15}$$

と分母を15にそろえて通分すると足し算は次のようになります。

$$\frac{2}{3} + \frac{3}{5} = \frac{10}{15} + \frac{9}{15}$$

続いて次のように変形します。

$$\frac{10}{15} + \frac{9}{15} = \frac{1}{15} × 10 + \frac{1}{15} × 9$$

分配法則によって分数をくくりだすと…

$$\frac{1}{15} × 10 + \frac{1}{15} × 9 = \frac{1}{15} × ( 10 + 9 ) = \frac{1}{15} × 19 = \frac{19}{15}$$

となるわけです。

結果として、

$$\frac{2}{3} + \frac{3}{5} = \frac{19}{15}$$

ということが説明できました。

結論として、分数の足し算は、まず通分により分母をそろえてから分子を足し算してやるというやり方でできるのです。